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プロが教える 面接攻略マニュアル

「年齢制限」は絶対か


三十五歳の求人に五十二歳が採用

採用の成否に応募条件はどれくらい影響するのでしょうか。
ひとつのヒントは、三十五歳までの求人に五十二歳の人が採用された例にあります。
五十二歳のAさんがそれまで携わっていた仕事と同じ仕事の求人広告が、ある雑誌に掲載されていました。本人は「三十五歳までという条件だから、受け付けてももらえないだろう」と思いつつ、どうしても気になるということで採用担当者に問い合わせをしました。

求人企業が東証一部上場企業なので応募者も多いだろうと、最初は躊躇したそうですが、Aさんの職務経歴は、求められている人物像に合致していました。経験してきた職務内容を考えると、三十五歳では不可能なキャリアだという自負もあったそうです。
この点をポイントに、応募が可能かたずねたところ、興味を持って話を聞いてもらえました。先方のニーズにそうような要素を加えた職務経歴書を提出したところ、話がトントン拍子に進み、最終的に採用となったのです。

この例から、条件が合わなくても転職に成功できるポイントがわかります。
それは、以下の二つでしょう。
・「三十五歳まで」という条件を見て、ダメだと決めつけず、諦めなかったこと
・「何とかならないか」「この仕事がしたい」という気持ちを大切にし、行動をおこしたこと
成功のためには「思い入れ(思い・熱意・意欲)」が重要です。強い「思い入れ」が、実現へ向けての具体的な行動の原動力となります。
さらにAさんは、年齢面で条件に合っていないことから、不利をカバーできるように、職務経歴書で職務経験の豊富さを示しました。これも、成功の大きなポイントだったのです。


顕在能力と潜在能力で勝負

求人広告を見ていると、年齢制限が多く、三十五〜四十歳前後までというものがほとんどです。「管理職になる前の年齢まで」とか、「今後の可能性を考えて」というのが、その理由だろうと思われます。
年齢制限が絶対条件である企業もありますし、人物重視で目安にすぎない会社もあります。ただ、自身の年齢が年齢制限を超えている場合には、それに勝る何かをアピールする必要があります。問題は、何をアピールすべきかということです。

新卒者の場合、実績も何もないので、可能性(言い換えれば潜在能力)だけを見ることになります。可能性が一○○%です。
一方、定年を迎えた社員の評価は、企業での実績・経験(言い換えれば顕在能力)が一○○%です。
転職者の場合は新卒者と定年退職者の間にいるわけですから、潜在能力と顕在能力の両方が求められることになります。
ですから転職者は、スペシャリティ、プロフェッショナリティの面で顕在能力を示し、変化への柔軟性、対応力などの面で潜在能力を示すことが必要なのです。

あなたが年齢制限を上回っているのであれば、職務経験や実績面でアピールし、下回っているのであれば可能性、高いポテンシャリティをアピールしなければなりません。
Aさんは年齢制限を乗り越えたケースでしたが、実際のところ、応募条件をすべて満たしている人だけが応募しているわけではありません。そして、条件を満たした人が採用されて、条件を満たしていない人は絶対に採用されない、というわけでもないのです。


出典: プロが教える「ほしい!」と言わせる転職バイブル
株式会社 パソナキャリア 代表取締役社長 渡辺尚著
あさ出版